平成31年2月4日(月)  目次へ  前回に戻る

ナンを食べる炭水化物ライオン。暖かくなると蠢き始める。

立春しました。洞穴の中でもそろそろ虫たちが蠢き始める時節だ。

・・・・・・・・・・・・・・

立春節から次の雨水節までは十五日あります。このうち、

初五日東風解凍、次五日蟄虫始振、後五日魚上氷。

初五日には東風凍れるを解き、次五日は蟄虫始めて振るい、後五日は魚、氷に上る。

最初の五日のうちには、東からの風が凍りついていたものを溶かせはじめる。次の五日のうちには、冬眠中のヘビの類が蠢き始める。後の方の五日のうちには、魚が冰の下から水面に昇ってくる。

んだそうです。

雨水節が過ぎますと、

初五日獺祭魚、次五日鴻鳫来、後五日草木萌動。

初五日には獺、魚を祭り、次五日には鴻鳫来たり、後五日には草木萌動す。

動植物の動きが活発になってまいります。

最初の五日のうちにはカワウソが魚を捕らえて、まるで祭祀のために魚を捧げものにするように、岸辺に打ち上げる。次の五日のうちには、白鳥は大きな雁の類が南から飛んで来る。後の方の五日のうちには、草木が芽吹きはじめるのである。

わーい、わーい。

あとは、驚蟄節、春分節、清明節、穀雨節、と続いて、春はおしまい。

この間、

六気一十八候皆春陽布発生之令。故養生者必謹奉天時也。

六気一十八候、みな春陽、発生の令を布(し)く。故に養生者は必ず謹んで天の時を奉ずるなり。

六つの節気があり、それぞれに五日で交代する三候があるので十八候、この間ずっと、春の陽気が「生」を発展させる命令を公布しているのであるから、「生」を大切に育てようとしている者は、この天の時節に沿った命令を奉って行動しなければならないのである。

冬眠から覚めても、次は春眠のあかつきを覚えない季節に移行するだけなので、無理はしてはいけません。

・・・・・・・・・・・・・・・

明・陳耀文編の類書「天中記」によれば「王氷素周註」という本に書いてあることだそうですが、この本が何ものか、わかりません。何ものかわかりませんが、とにかく無理せず養生じゃ、と言っていると解しました。うっしっし。

 

次へ