平成29年11月12日(日)  目次へ  前回に戻る

ものみなウツになる季節。しかも日曜日の夜だし。

わーい、もう日曜日終わりでーちゅ。ぶたの姿に戻らなければ。

「よいちょ、と。よーし、これでぶた肝冷斎になったでぶぞー」

ぶたの着ぐるみは新聞紙と同じぐらい暖かいのですばらしい。お金持ちになった気分である。

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富家不忍費、 富家は費えを忍ばず、

日々料無究。 日々に料して無究なり。

 お金持ちは費用なんか気にせずに、

 毎日毎日いいもの食って限りがない。

一方、

貧士為口腹、 貧士は口腹のために

区々東西走。 区々として東西に走る。

 貧しい自由民は、食べ物にありつくために

 あくせくとしてあちらこちらと走り回っているのである。

ああ。

安省不急費、 いずくんぞ不急の費えを省きて、

不沽貧士喉。 貧士の喉を沽(うるお)さざるや。

 どうして、不必要な費用を節約して、

 その分で貧しい人の口を通すものを用意してやれないのだろう。

彼此互分憂、 彼此、互いに憂いを分かち、

生民有余祐。 生民に余祐有らん。

 富めるひとと貧しいひとと、お互いに相手のことを心配しあえるなら、

 人民たちはみな有り余る天の助けに与かれるだろうになあ。

資本主義なので、経済の見えざる手が何とかしてくれるはず・・・。

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大愚良寛「富家不忍費」詩です。年末が近づいてきました。でもまだ来年のこと言うと笑われる。

 

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