平成29年5月24日(水)  目次へ  前回に戻る
ぶた城 草木も眠る丑三つ時。

本日は仲間と酔っぱらたフニャ。

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酔っ払って眠り込んだ―――

・・・・・・・・あれは何の音だろう・・・?

聴静夜之鐘声、喚醒夢中之夢。

静夜の鐘声を聴けば、夢中の夢を喚び醒ます。

静かな夜に、どこかの寺の鐘の音が聞こえてきたのだ。それを聞いていて、「ああ、そうだった、この生は夢であり、その夢の中で今また夢を見ていたのだ」と思い出した。

起きだして廊下にたたずむと、池のおもてに月が映っている。

観澄潭之月影、窺見身外之身。

澄潭の月影を観れば、身外の身を窺い見る。

澄み切った淵に月が映っている。これは天上の月の影なのだ。それを見ていて、「なるほどそうか、今の自分のからだは仮のもので、本当の自分は真実の世界にいるのだ」と認識した。

―――なんてね。

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「菜根譚」後集第六則。本当のところは、この世は夢であり、いずれ覚めるのかも知れないし、本当の自分は天上にいて、いずれそこに戻るのかも知れない。だがしかし、今のところはまた明日が来て、現実の中に生きなければならないのだなあ。

 

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