平成29年4月20日(木)  目次へ  前回に戻る

緊張感のない南海のどうぶつたち。じゅごん、うみがめ、やしがに、えらぶー(ウミヘビ)。かれらに「緊張感を持って仕事しろ!」といってもムリに決まっているではないか。

今日も眠かった。緊張感も無い。

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人情天下古今所同。聖人防其肆、特為之立中以的之。

人情は天下古今の同じきところなり。聖人その肆(ほしい)ままなることを防ぎ、特にこれが為に中を立て、以てこれを的(てき)とす。

ひとの感情は天下の何処であっても、古今の何時であっても、変わりの無いものである。ただ、いにしえの聖人賢者は好き放題にならないように、ために「中庸」というものを持ち出して、これを目当てに行動するように指導したのである。

これゆえに

立法不可太激、制礼不可太厳、責人不可太尽。然後可以同帰於道、不然是駆之使畔也。

法を立つるにははなはだしくは激なるべからず、礼を制するにははなはだしくは厳なるべからず、人を責むるにははなはだしくは尽くすべからざるなり。しかる後、以て道に同帰すべく、然らざればこれ、これを駆りて畔(そむ)かしむるなり。

きまりを作るときにはあまり苛酷であってはならないし、礼儀を定めるときにはあまり厳格にしてはならないし、人の責任を追及するときにはあまり徹底してはならないのじゃ。こうあってはじめて、みんなで一緒に正しい道に落ち着くことができる。そうでないと、ひとびとを道にそむくように追い立てることになるぞよ。

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「呻吟語」第112則。あんまり厳格に責めないでいただきたい、と言いたいのですが、「言い訳するな」と言われるので言わないでいるのもツラいところ。

 

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