平成27年9月8日(火)  目次へ  前回に戻る

読書でもしたまえワン。

今日も雨であった。心はいやましにウツウツ。おもちろいことないかなあ・・・。

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唐の義山・李商隠

「うっしっし。こんなのおもちろいカモ」

と、「雑纂」というタイプの書物をはじめました。一言でいえば「物尽くし」です。一つの題を立てて、それに該当するものを次々と挙げていく。

殺風景(がっかりさせる情景)

○花間喝道(花の間で怒鳴り散らす)

○看花泪下(花を見ながら涙を流す)

○苔上舖席(苔の上にわざわざむしろを敷いて座る)

○斫却垂楊(切り倒されたしだれやなぎ)

○花下晒褌(花の下にふんどしが干してある)

○游春重載(春のピクニックに重い荷物を持って出かける)

○石筍繋馬(鍾乳石に馬をつなぐ)

○月下把火(月明りの下でたいまつを持つ)

○妓筵説俗事(妓女もいる宴席でしごとのことを話し合う)

○果園種菜(果樹園に野菜を植えてある)

○背山起楼(山を背にしてたかどのを作る)

○花架下養鶏鴨(花壇の下にうるさいニワトリやアヒルを飼う)

○歩行将軍((騎馬せず)徒歩の将軍閣下)

これを見て、

「これはおもちろちょうなので、おいらもやってみまちゅう」

と宋の王玉山「雑纂続」というのを作った。

阻興(楽しみだったのに邪魔される)

○訪妓有客(なじみの妓女のところにいったら先客がいた)

○便風無帆(待っていた風が吹いたのに帆が無い)

○玩月被雲遮(月を見ていたら雲にさえぎられた)

○游山遇雨(山歩きしていたら雨に降られる)

○元宵大風雨(正月祭りに暴風雨)

○新婚忽有疾(結婚直後に病気になった)

○花時多事(花のさくころ忙しい)

○賞花聞隣家哭声(花見していたら隣の家で誰か亡くなった)

○点心処饅頭来尽(軽食を食べようとしたらまんじゅうが無くなっていた)

○賭銭処燭滅(かけごとをしているときに蝋燭が尽きてしまった)

これを見て、

「わーい、おいらもやりまちゅう」

と宋の蘇東坡「雑纂二続」を作った。

説不得(言いたいけれど言えない)

○唖子做夢(口のきけない人が夢を見た)

○挙子就試偶疏脱(挙人が試験をうけて、恥ずかしいミスを犯した)

○医人自病(医者が病気になった)

○行奸被窘辱(悪事の最中にひどい目にあった)

○賊被狗咬(盗みに入って犬に咬まれた)

○処子懐孕(処女のはずが懐妊した)

○教駿兵士落馬(優秀な兵士に落馬を教えること)

○被人冤枉(人から罪を着せられたとき)

(以下略)

これを見て、

「わーい、おいらもおいらも」

明の黄允文「雑纂三続」を作りました・・・が、飽きてきたので今日のところはもうおしまい。

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「雑纂」類はめんどくさいのでこちらにまとめておきます。参考にちてねー。

 

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