平成23年7月24日(日)  目次へ  前回に戻る

 

ああ、また日曜日も終わりか・・・。休職中で無ければ鬱々になるところですが、わしはもう自由なので明日が何曜日でも関係ない。ゲゲゲの妖怪のごとし。

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・・・さて。功徳寺から玉泉山へ向かう。

途中、小川の上に丸木橋がかかっていた。またいで足をひたすと、

沁涼入骨。

沁涼、骨に入る。

涼しさが骨までしみこんだ。

「はあ・・・」

そこから南に折れるとすぐに華厳寺だ。

寺には洞窟があり、「華厳洞」とよぶ。

可容千人、有石床可坐。

千人を容れるべく、石床の坐すべきあり。

中には千人の求道者が入れるほどの大きさであり、また床の石面は平坦でそのまま座ることもできる。

ここで涼んだあと、さらに寺の裏の「大士洞」に入った。

石の肌理は綿密で、ごつごつと怒れるひとのように尖っている。華厳洞よりずっと険しく怪しく、そして冷え冷えとしていた。まるで雪の日のようであり、わたしは家のどこかにしまいこんである冬用の毛皮の上着がほしいと思ったほどだ。

後有竇、深不可測。

後に竇あり、深さ測るべからず。

一番奥は縦穴になっており、真っ暗でどれほど深いのかもわからなかった。

まるでその底から冷気が昇ってくるかのようである。

大士洞から出て、前の峰に上ると、

見西湖。

西湖を見る。

ああ――、西湖だ。西湖が見える。

明如半月、又如積雪未消。

明らかなること半月の如く、また積雪のいまだ消えざるがごとし。

日の光を浴びて白く輝き、まるで半月のように見え、あるいはかしこに降った雪が、今もまだ消えていないのかと疑うた。

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以下略。袁小修「游西山十記」(記二)「晩明二十家小品」所収)より。

―――少しは涼しくなりましたかな?

今日は東京ウォーカーとして、文京ふるさと歴史館→湯島天神(含む神宝館)→神田明神(含む資料館)→湯島聖堂・大成殿→東小金井界隈散策(二枚橋伝説)、山崎ハコ阿佐ヶ谷ライヴへ。

原田芳雄氏の逝去がよほど堪えておられた模様。感ずるところあってか、珍しくライヴは三時間にも及んだし、MCも「言っていること」がわかった。石巻と気仙沼に慰問に行かれたそうです。(さすがに「港歌」は歌わなかったでしょうけど・・・。)

本日のラインナップ

1. 望郷

2. 桔梗の花

3. 水車の都

4. てっせん子守唄

5. りんご追分

6. 朝日の当たる家 (←! これは耳福)

7. ヨコハマ(イントロは「サマータイム」?)

8. ざんげの値打ちもない

9. 灰色の町

10.横浜ホンキートンクブルース

11.ビートル

12.おらだのふるさと

13.あなたの声 (←どんどんいい歌になってくる)

(アンコール曲)

14.気分を変えて

15.会えない時でも

終了後、「日本詩集」の歌詞カードにサインもらう。それにしても安田裕美というひとはほんとにギター上手いですね。わたしは門外漢ですが、アコースティック・ギター一本で5も6も9も10も伴奏しちゃうんです。それでも歌い手は絶対の信頼を寄せている。まともな技量でないことだけはひしひしと感じた。
なお、ハコさんはこのたびテイチクでオリジナル・アルバム出すことになったらしいです。気長に待ちますよー。

 

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