令和2年7月9日(木)  目次へ  前回に戻る

中身がたっぷり詰まっていて、どんどん増えて来るようなまんじゅうがあったらシアワセである。

まだ木曜日、明日も平日。

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今日はほんとうのことを言います。

いにしえよりのコトワザにいう、

縦有千年鉄門檻、 たとい千年の鉄門檻有るとも、

終須一个土饅頭。 ついに須(もち)う、一个の土饅頭。

もし千年以上誰にも壊されない鉄の柵の扉があって(安全な場所にいると思っていたとして)も、

最終的には誰もが一つの土の饅頭を使わなければならんのじゃ。

土饅頭とは、

謂墳也。

墳を謂うなり。

お墓の土盛りのことを言うのである。

ということで、ほんとうのことを言ってしまいました。

「まさか、わしがいつか死ぬなんて・・・」

とびっくりした人も多いかも知れません。

近有人又有句。

近く人にまた句有るもの有り。

最近、またいいコトバを作るやつがいたようである。

城外多少土饅頭、 城外多少の土饅頭、

城中尽是饅頭餡。 城中ことごとくこれ饅頭餡。

「多少」は「多い少ない」ではなく「多い」ことをいいます。

 町の外に出て見渡すと、たくさんあるぞ、土饅頭。

 町の中に入って見回すと、そこにいるのはみな饅頭のあんこ。

更警動。

更に警動なり。

一段と心を動かす警句ではないか。

生きているひとはみんな土饅頭のあんこになるんです。あと百年もしないうちに埋めてもらえるんだ。そうとわかれば安心して暮らせますね。

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清・梁紹任「両般秋雨盦随筆」巻八より。どうせあんこになるんだから、A)明日も会社行くか。B)明日からサボるか。

 

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