令和元年5月29日(水)  目次へ  前回に戻る

心技体とも弱いので、あんまり暑いと夏前に夏バテしてしまいます。洞窟の中は涼しくていいけど。

洞窟の中で「わーい」と言うと「わーい、わーい、わーい・・・」と声が帰ってきて、面白いなあ。

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どうせ洞窟の中で、誰も聴いてないと思うので、自分で自分に言ってみます。

「肝冷斎もいいとこあるんだよなあ、なあ、なあ、なあ・・・」

聞暖語、如挟@。

暖語を聞けば、@(こう)を挟むがごとし。

暖かなコトバを聞くと、まるで(寒いときに)衣服の間に綿を入れてもらったような気がするものだ。

「肝冷斎はホントにダメだな、だな、だな、だな・・・」

聞冷語、如飲水。

冷語を聞けば、水を飲むがごとし。

冷ややかなコトバを聞くと、まるで(寒いときに)水を飲まされたような気がするものだ。

「肝冷斎よ、くじけてはならぬぞ、ぬぞ、ぬぞ、ぬぞ・・・」

聞重語、如負山。

重語を聞けば、山を負うがごとし。

重々しいコトバを聞くと、まるで山を背負わされたような気がするものだ。

「肝冷斎は闇に消えるのみ、のみ、のみ、のみ・・・」

聞危語、如圧卵。

危語を聞けば、卵を圧するがごとし。

不安定なコトバを聞くと、まるでタマゴにだんだん力を加えていくように、いつ壊れてしまうかとびくびくしてしまうものだ。

「肝冷斎よ、何かいいことがあるかも知れませんよ、せんよ、んよ、んよ・・・」

聞温語、如佩玉。

温語を聞けば、玉を佩びるがごとし。

温和なコトバを聞くと、まるで玉を腰につけているように、穏やかなキモチになれるものだ。

「肝冷斎はまだまだ勉強が足らん! らん、らん、らん・・・」

聞益語、如贈金。

益語を聞けば、金を贈らるるがごとし。

ためになるコトバを聞くと、まるで黄金を贈られたかのようにありがたいものだ。

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「酔古堂剣掃」巻七より。洞窟の中に入ったおかげで、こんなこともできるんです。現世から離れてよかったなあ。

 

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