平成30年3月8日(木)  目次へ  前回に戻る

本日は巨大ぶたパンを作ってみた。美味そうである。

今日は比較的いい日であった。夜の会合はオモシロかった。ちょっと食い過ぎましたが。

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明の耿九疇は清廉を以て名のあった官僚でありますが、

嘗臨水坐。

かつて水に臨みて坐す。

あるとき、川のほとりに座っていたことがあった。

多忙な実務の間の閑雅なひとときであったのだろうと思います。

有童子戯其旁。

童子のその傍らに戯むるる有り。

側でどこかのコドモが遊んでいた。

九疇はそのコドモに声をかけた。

此水何清也。

この水、何ぞ清きや。

「この水は本当に清らかじゃなあ」

すると、

童子応曰、尚不及使君之清也。

童子応じて曰く、なお使君の清きに及ばず」と。

そのコドモは答えた。

「知事さまの清廉さにはかないませんでちゅよー」

以上でおしまい。

耿九疇の反応は書かれていないのですが、

A「わはは、そうか、そうか、おまえも大きくなったらひと様にほめられるようになるのだぞ」と喜んでコドモの頭を撫でる。

B「おまえのようなガキにシゴトの苦しみの何がわかるか!」とぶちゅ、とやっつける。

C「シゴトを離れてのどかな時にまでシゴトがらみのこと言うなよなー」と苦笑ともなんともいえない複雑な顔をする。

みなさんなら、どれを選びますか。

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明・曹臣編「舌華録」第十六「穎語」より。「穎語」という範疇に入っているので、チャイナ的にはこの童子のコトバは「智慧の回るコトバ」という評価であるようです。しかし、大人に吹き込まれたか、それとも変に大人びたガキだったのか知らんが、知事さま相手にこんなことが言えるとは、大した肝っ玉である。その厚顔、〇日新聞にも比すべきか。

 

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