平成29年5月17日(水)  目次へ  前回に戻る
春が終わっても、夏の花といえばジャスミン。

だんだん夏になってまいりました。

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逐番花信迭駸駸、 番を逐(お)うの花信は迭(たが)いに駸駸(しんしん)、

剪素裁紅見苦心。 素を剪り紅を裁き、苦心を見る。

「花信風」というものがあります。「花だよりの風」とでもいえばよろしいでしょうか。唐代からはじまったもののようですが、冬の終わりからはじまって春の終わりまでに、二十四の花が順次咲くことになっていて、そのそれぞれの花の咲くのを知らせる風が「花信風」です。二十四の花は時代によって違うようですが、ウメから始まって、ボタン、バラなどに終わる。「駸駸」は馬の速く駆けるさま。

 順番を追って、春の花のたよりは次々と大急ぎでやってくる。

 (次々に咲く春の花々は)白い絹を切ったり赤い布を裂いたりして(花びらの色や形を)、苦心していろいろに替えていた。

ということで、二十四の花も咲き終えた春の終わり、夏の初め。

堪笑南風没才思、 笑うに堪えたり、南風の才思を没し、

只将藍瀋染千林。 ただ藍瀋(らんしん)を将(もち)いて千林を染むることを。

「南風」は夏の風、「瀋」は「汁、液体」のことで、「藍瀋」は藍色の液体です。

 可笑しくてわらってしまうではないか、夏の南風は(春の花信風とちがって)センスが無いので、

 ただ緑藍色の液体をぶちまけたように、あまたの森を染めてしまうだけなのだ。

草木の色は「緑色」なんですが、「藍色」という表現もあるので、それを使ったのである。

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本朝・六如上人慈周「春晩」。ということで、センスの無い季節になってまいりました。

体力とともに気力も衰えてきます。いや、もう衰えつつあるぞー。おまけに今日はまた体重増。理由は不明だ。もうダメだー。

実は一色ではなく、アジサイの色染め返す季節なり。

でも、ドクダミがいちばんさいこー!お通じにいいし。

 

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