平成28年4月22日(金)  目次へ  前回に戻る

←カッパはどこにいる?おいらもこのように抑えつけられ・・・もう限界に。

一週間終わった。今週は無茶苦茶でした。来週はもっと無茶苦茶になる予想。どうすればいいのか。

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一週間終わったので、今日はかっこいい詩でも読んでみますかね。

上海関。鐘楼。時針和分針

像一把巨剪、

一圏、又一圏、

イ砕了白天。

現代詩ですから読み下しも何もあるべきものではないが、ムリに読み下してみます。

上海関。鐘楼。時針と分針、

一把の巨剪の像(ごと)く、

一圏、また一圏、

白天をイ砕し了す。

  上海税関の。時計塔よ。時針と分針が、

  一本の巨大なはさみのように、

  一コマ、また一コマ、

  昼の時間をはさみ砕いていく。

おお。なんかかっこいい。

夜色従二十四層高楼上掛下来、

如同一幅垂簾;

上海立刻打開她的百宝箱、

到処珠光閃閃。

 夜色は二十四層高楼上より掛下り来たり、

 一幅の垂簾に同じきが如し。

 上海立刻に她の百宝箱を打開し、

 到る処に珠光閃閃たり。

  夜の色は、二十四階建てビルの屋上からぶら下がり落ちてきて、

  まるで一枚のカーテンのよう。

  上海は、たちまちのうちに、彼女の宝石箱をうち開いたので、

  あらゆるところに珠の光がきらきらする。

灯りがついた。なお、「上海」は女性なのだそうです。

灯的峡谷、灯的河流、灯的山、

六百万人民写下了壮麗的詩篇;

縦横的街道是詩行、

灯是標点。

 灯の峡谷、灯の河流、灯の山、

 六百万人民は壮麗の詩篇を写下し了せり。

 縦横の街道はこれ詩行、

 灯はこれ標点なり。

  (町には)灯火の谷間、灯火の河川、灯火の山があらわれ、

  六百万の人民たちが(生活の中で)壮麗な詩を書き終えたのだ。

  縦と横にはしる街の道は、詩の各行である。

  灯火はその振り仮名だ。

「標点」はチャイナ語の発音記号のことです。正確には「ふりがな」ではありません。

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このかっこいい詩は公劉「上海夜歌」二首の一。1956年の作品だそうです。大躍進のころ?

公劉さんは1927年の生まれ、1949人民解放軍に参加し「戦士報」を編集、その後、詩人・文化人として革命に従事した・・・ひとだそうです。手元の上海辞書出版社(1991)「新詩鑑賞辞典」には没年は載っていない。ので、生きているとすると89歳ぐらい。

明日は諸事情により更新休みます。しばらく休むかも。ニンゲン社会いやになってきたので。

 

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