平成25年5月30日(木)  目次へ  前回に戻る

 

今日もお客さん。酔ってキモチいい。が、頭痛い。

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沖縄には神事のために古風の「かみさけ」(米を乙女が噛んで吐き出したものを発酵させた酒)が近くまで遺っていたのは周知のとおりであるが、蒸留酒である焼酎につきましては、

其濫觴、洪武初。

その濫觴は洪武の初めなり。

そのはじまりは明の洪武年間の初期である。

といいますから1370年ごろのことであるという。

米粟稗麥を以、制作之、月余にして成る、泡盛と云う。。、

コメ・アワ・ヒエ・ムギを原料としてこれを作る。一か月余りで完成し、アワモリと呼ぶ。

此国之名酒也。

これ、国の名酒なり。

これぞ、わったー沖縄の名産の酒である。

入壺蔵貯之、年数を経て、愈気味香。

壺に入れて蔵してこれを貯うるに、年数を経て、いよいよ気味香ばし。

ツボに入れてしまいこんで貯える。何年も年数を経るとどんどん味わい・香がよくなるのである。

ふがふが。

今日も酔ってしまいました。

薄めにすると口当たりがいいので、おいらのような下戸でも少しは舐めてしまう。

上古無酒時者、中華も、以水行礼とあれば、当国も然ならん。

むかしむかしお酒というものが発明される前には、文明国・中華においても、(酒でなく)水を使って祭祀を行ったということであるから、我が沖縄でもそうだったであろう。

その名残として、神前に供える酒は

加水七十斤酒

というのを用いるのである。

「加水七十斤酒」というのは、三の酒に水を七加えて十にする、要するに三・七で割ったお酒ということです。

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「琉球国由来記」巻三より。楽しい漢文混じり文です。

これが焼酎を割るという風習につながるのかな。沖縄ちゅはアワモリを薄めずに生で飲む、と聞いてきたけど、そんな人はもう見かけませんよ。

 

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