平成23年6月4日(土)  目次へ  前回に戻る

 

けだるい。
ウツですしのう。
何か書こうという気力がないのですが、何も書かないで寝ると

「肝冷斎はもう何も知らないのだろう、だから書けないのだろう」

と言われる。悲しいのです。何か書いて「ほかのことも知っているのだ!」とあがいて、から寝ることにします。

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緑雲高幾尺。  (緑雲、高さ幾尺ぞ。)

葉葉畳清陰。  (葉葉に清陰を畳む。)

雨過更成趣、  (雨過ぎてさらに趣きを成し、)

蝸牛陟翠岑。  (蝸牛、翠岑(すいしん)を陟(わた)る。)

この緑色の雲は、もくもくと湧いて何尺の高さがあるのだらう? ―――雲かと思ふたが、樹木であつた。

葉の一枚一枚に、夏にもさわやかな陰の気を包みこんでゐる。―――気を包んでゐると思ふたが、日陰を作つて呉ていたのだ。

(午後、)一雨降つた。あんばいはもつとよくなつた。

ほら。小さなカタツムリが、緑の峰(木の高いところ)を渡つていくのが見えるだらう?

・・・あんまりいい出来ではない気がしますが、明治四十五年七月、夏目漱石氏の「無題」詩である。

いよいよ、夏が来る。今年の夏は冷房無いし、避難所は大変になるらしい。しかも今年の夏は放射性物質とテロルの雨気を運んでくるのだぞ。

蝸牛(まいまい)や五月(さつき)をわたるふきの茎 (大正五年)

 

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