平成22年12月23日(水)  目次へ  前回に戻る

本日は学生時代以来の畏友SS氏とOJ氏と会し、忘年のため新宿で昼間からかにしゃぶと洒落込んだ。

この二人は本当の「畏友」です。「畏」ろしいのです。かにしゃぶ食ったあと、二時から天丼を食うというのだ。フードファイターです。さらにその後チョコパフェまで食うというので怖気づいたわしは逃げるように新宿を後にした。二人はまだ闘っているかも知れません。

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孟子曰く―――

飢者甘食、渇者甘飲。是未得飲食之正。飢渇害之也。

飢うる者は食を甘しとし、渇く者は飲を甘しとす。これいまだ飲食の正を得ず。飢渇これを害すればなり。

ハラの減っている者は何を食べても美味いと思い、のどの渇いている者は何を飲んでも美味いと思うものだ。しかし、これは正しい飲食のあり方とはいえない。空腹と渇きによって(正当な判断を)邪魔されているからである。

なんと! 

それではハラがいっぱいのときに食べ、飲み足りているときに飲むのが正しいことなのか。フードファイターたちは正しいのか。

孟子続けて曰く―――

豈惟口腹有飢渇之害。人心亦皆有害。

あにこれ口腹の飢渇の害あるのみならんや。人心またみな害あり。

口やハラが飢渇によって正当な判断を邪魔されるだけではないのだ。おまえらの心も、同じように邪魔をされているのだぞ。

なにに? 

人能無以飢渇之害為心害、則不及人不為憂矣。

ひと、よく飢渇の害を以て心害と為す無ければ、すなわち人に及ばざるを憂いと為さざらん。

おまえらが飢渇のような邪魔によって心の邪魔をされなければ、おまえらは自分が他人以下(の扱いを受けているの)ではないかと悩む必要はないのだ。

だから、なにによって心が邪魔されるのですか? ワカリマセーン。

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それぐらい自分で考えなければいけませんね。「孟子」尽心上篇より。

 

(以下、個人的なメモ・・・ここまでは個人的でないのか、といわれるとここまでも個人的なのですが)

@ご奉仕の方から日の丸の旗を手渡されながら、

「おめでとうございます」

と言われて一瞬驚きました。なぜおれがおめでたいのだ? おめでたいのは陛下なのでは? と一瞬思ったのです・・・が、すぐにめでたいのは国民みんなであった、その中にわたしも入れてもらってるんだ、と気づきました。わたしは一人ではない。これはめでたい。

今日は朝から皇居に一般参賀に行ってきました。

陛下に「おめでとうございます」を言うために言ったはずが、励まされて帰ってきた次第。おれみたいな弱い、太った、絵に描いたような「ネトウヨ」のどうしようもない決断力も整理整頓力も何もないやつ―――の幸せを、祈ってくれているひとが親以外にいる。それもこの国のど真ん中にいる、というのは何と言うありがたいことか。帰り道で自然に涙が出てくるのを感じた。これは若いころにはわからなかったのですが、自分が無力であることを理解できて、やっと感じられるようになったことである。

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A夕刻、阿佐ヶ谷ロフトにて山崎ハコ・クリスマスライブを拝聴する。竹中直人氏が特別ゲストとして登場。

いつもどおり記録のために曲名を以下に記す。なお、ハコさんは高崎映画祭で助演女優賞をとったそうですよ。あまり遠くに行かないでほしい。

1.望郷 2.織江の歌 3.稲の花 4.りんご追分 5.ざんげの値打ちもない 6.綱渡り (休憩) 7.恋は愚かというけれど (竹中氏登場:橋向こうの家のさわりなど) 8.横浜ホンキイトンク・ブルース 9.灰色の街 (竹中氏退場) 10.飛びます 11.気分を変えて (アンコール曲)12、会えない時でも

「6」はすごい迫力でした。

 

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