令和2年1月8日(水)  目次へ  前回に戻る

 尊敬する方からお叱りがありました! 「なんでネズミの顔が円いんや。このネズはどうみてもカエルやでー」というのです。誤解です。このネズは、正月で太ってしまい、ダイエット中なのでカエルのように見えるだけなんです。

肝冷族とは関係のない、近所の出家・肝念和尚ですじゃ。

お正月の帰省から帰って来たひとがお土産にお菓子をくれたので、次々と食いまくっている間に、昨日からわずか一日で二キロ太ってしまったぞ。断るべきだったのであろうか・・・。

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隋の時代、後に唐に仕えて名臣と謳われた賈瓊が、師匠の文中子・王通に訊きました。

請絶人事。

人事を絶せんことを請う。

「人事」というと現代社会人語では社員や職員の異動のことを言いますが、ここでは

時権富子弟、多以人事得挙。「後漢書」黄琬伝

時に権富の子弟、多く人事を以て挙を得たり。

この当時、権力や財産のある家の若者は、多く「人事」を使って推挙されたものである。

と使われているように、情誼や請託によって授受される財物のことです。

「請託つきの贈答品をもらうことは止めてしまおうと思うのですが、先生はどう思われますか」

と質問したのです。

文中子はおっしゃった。

不可。

可ならず。

「よろしくない」

「わかりました、それでは・・・」

請接人事。

人事を接することを請う。

「請託つきの贈答品をいただくことにしようと思いますが、それでよろしいか」

文中子はおっしゃった。

不可。

可ならず。

「よろしくない」

なんと。

然則奚若。

然ればすなわち奚若(いかん)ぞ。

「そうすると、いったいどうすればいいのですか」

文中子はおっしゃった。

荘以待之、信以従之、去者不追、来者不拒、泛如也斯可矣。

荘以てこれを待ち、信以てこれに従い、去るものは追わず、来たるものは拒まず、泛如(へんじょ)たるやすなわち可なり。

「威厳を持って相手に対処し、信頼できるなら相手に従い、それでイヤがるなら去ってもらえばいいし、それでもいいというならいただいておき、水に浮かんでいるように自由に対応するならば、よろしい」

「なるほど。わかりまちたー」

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「文中子中説」述史篇第七より。これはダメだー! 請託附きだからお土産じゃなくてIRになりますよー。

←ネズがダイエットに成功するとこんな感じになる予定。

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