平成31年1月30日(水)  目次へ  前回に戻る

ウインナーソーセージの一本も喜捨しないぶたキングを「破門」するぶた天使だが、ぶたキングには信仰心は希薄であり、白米魚肉のような普通の食べ物でさえ、寄進されることはない。

寒いし、まだ水曜日。冬眠が続きます。起きているのは一日三時間ぐらい。

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洞穴の中に住んでいるので、住居費は無料なのですが、むかしのひとのコトバに、

人生雖至富貴、但住下等屋、穿中等衣、吃上等飯。

人生富貴に至るといえども、ただ下等の屋に住み、中等の衣を穿(は)き、上等の飯を吃(く)らうのみ。

いくら財産と地位を得たとしても、あんまりよくない家に住み、だいたいふつうの服を着て、ひとよりいい飯を食う、それで十分。

というのがあります。

所謂下等者、非茅茨土階也、惟不堊壁不彫梁也。中等者、綾絹是也。上等者、非宝膾珍羞也、惟白米魚肉也。

いわゆる下等なるものは、茅茨土階にあらず、ただ壁に堊せず梁に彫せざるなり。中等なるものは、綾絹これなり。上等なるものは、宝膾珍羞にあらず、ただ白米魚肉なり。

ここでいう「下等」の住居というのは、茅葺で土の床の竪穴式住居のことではなく、壁には白塗りをせず、梁には彫刻を施さないような質素な普通の家、というぐらいのことである。「中等」の衣服というのは、中流階級が着るような模様入りの絹の服のことである。「上等」の飯というのは、滅多に無いネタの刺身とか高級な肉料理のことではなく、ただ白いコメと魚のおかずのことだ。

ひとよりとびぬけたものは、身につけようとしてもつくものではない。

わたし(←肝冷斎にあらず)も以前からこう言っておる。

住尋常屋、著尋常衣、吃尋常飯、使無異于衆、尤妙。

尋常の屋に住み、尋常の衣を著(き)、尋常の飯を吃らい、衆に異なる無からしめば、尤も妙なり。

ふつうの家に住み、ふつうの服を着て、ふつうの飯を食い、みんなと違わないようにすれば、たいへんよろしい。

と。

此予終身之受用也。

これ、予が終身の受用なり。

これはわしの生涯を通した役に立つ暮らし方であるのじゃ。

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元・孔斉「至正直記」巻二より。要するに単価の安いもの(飯)は高め、単価のそこそこのもの(服)は普通、単価の高いもの(家)は安め、のものを買え、の生き方の勧めである。勧められなくてもそうなっているわれらである。あぶく銭が出来ても、貯金して家を買うなんてできないので、一場の飲食に消えるのだ。それにしても今日の昼のブリカマ美味かった。

明日はもっと寒いみたいです。第一級冬眠段階に入って、起きているのは一日一時間ぐらいにしたいと思います。むにゃむにゃ。

 

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