平成30年2月7日(水)  目次へ  前回に戻る

2月4日に比べ、さらに強化されたヒヨコナビ。果たして目的地にたどりつけるだろうか。

今日はなかなか楽しい飲み会に参加しました。・・・だがまだ水曜日だ。まだ二日もあるんです。果たして週末までたどりつけるか。

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今日もむかしむかしのお話です。

有人騎入南谷山中、見一小池。横石橋、遂驟馬過橋。

人の騎して南谷山中に入り、一小池を見るもの有り。石橋横たわり、遂に馬を驟(は)せて橋を過ぐ。

ある人が、馬に乗って南谷の山中に入ったところ、小さな池があった。

「こんなところに池なんかあったっけ?」

と思いながら、池には石橋がかかっていたので、そのひとは馬を走らせてその橋を渡ってみた。

すると、

見二少年、臨池弈碁。

二少年の池に臨みて碁を弈するを見る。

二人の童子が池の側で、碁を打っているのであった。

「これでどうでちょ」

「そうきたら、こう、でちゅ」

夢中になっているので、騎馬の人には気づかないようであったが、よくよく見ると、

置白玉碁局。

白玉を碁局に置けり。

碁盤に置いているのは碁石ではなく、白くきらきら光る玉であった。

しばらくすると二人は馬が傍にいるのに気付いたようで、

「おおっと、他のひとが来ていまちゅよ」

「これはまずいでちょう」

と言いながら、

拍手負局而走。

手を拍ちて局を負いて走れり。

「ぱん」と手を叩くと、碁盤を担いで逃げて行ってしまった。

騎馬のひとの方も、手を叩かれた瞬間に、何やら目が覚めたような気がして、よくよく周りを見回すと、池なんか無かった。ただの山道の途中であったのである。

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「捜神記」巻一より。

この人は、なかなかたどりつけない世界に足を踏み入れていたのでしょう。その世界、「隠れ里」といわれたり「仙界」といわれたり「次元の狭間の向こう」といわれたり、いろんなふうに呼ばれているようです。わしはそこまで行けなくてもいいので、ただ週末にたどりつきたいだけなのですじゃが、これが遠いのである。

 

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