平成25年3月26日(火)  目次へ  前回に戻る

 

偽りばかりの世の中からそろそろグッバイするか。

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ほんと、世の中、ウソばっかりですわ。

↓こんなウソばっかり言うひともいるんです。

無膂民、心不朽、百年化為人。

無膂の民は心朽ちず、百年化して人と為る。

無膂国(腕無し国)のひとびとの心臓は腐敗することがない。百年経つとまた人間に変ずる。

うそをついてはいけません。

録民、膝不朽、埋之、百二十年化為人。

録の民は膝朽ちず、これを埋ずむれば百二十年にして化して人と為る。

録国のひとびとの膝は腐敗することがない。これを地中に埋めておくと、百二十年を経てまた人間に変じ、地中から出現する。

そんなことがあるはずない。

細民、肝不朽、八年化為人。

細の民は肝朽ちず、八年にして化して人と為る。

細の国のひとびとの肝臓は腐敗することがない。八年経つとまた人間に変ずる。

まさか。

大食国酋長死、抉去脳、実以珠玉。五臓皆以黄金易之。又造金鼻銀歯以人殉葬。

大食国の酋長死すれば、脳を抉去し、実たすに珠玉を以てす。五臓はみな黄金を以てこれに易う。また金鼻・銀歯を造りて以て人に殉葬す。

アラビアのタージク国では、その首長が死ぬと頭蓋骨を割って脳みそを抉り出し、空いたところに宝玉を詰め込む。五種の内臓はすべて取り出して、黄金製のものに取り換える。また黄金の鼻と銀製の歯を作って、死者とともに葬る。

これはミイラちゃんのことかな? ファラオが死ぬと脳みそやはらわたを取り出して香料や宝石類と取り換え、黄金の仮面をかぶせる。これは十分ありうること、ほんとのことを言っているのかも知れない。

悦般国人能割人喉断、撃人頭骨砕啗血、以草薬納口中須臾血止復生、亦無瘢痕。

悦般国人はよく人の喉を割りて断じ、人の頭を撃ちて骨砕け血を啗(くら)わしむるも、草薬を以て口中に納るれば須臾にして血止まりまた生じ、また瘢痕無し。

悦般の国の人は、他人を攻撃して、その首を割いて切り離し、また頭を打って頭蓋骨を砕き流血を口に流し込む。しかし、その後である薬草をそのひとの口の中に入れてやると、その人はあっという間に血は止まり、また生き返るのである。そして傷痕一つ残らないのだ。

そういうこともあるかも。一度試してもらおうかな。

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以上、明・徐応秋「玉芝堂談薈」巻十より。ウソも百回言えばウソでなくなってくるという。その論法で彼らは対馬まで自らの領土と言い出す始末。

 

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