平成25年2月25日(月)  目次へ  前回に戻る

 

今日も飲み会。明日も。北関東の地震はまだ続いているみたいですね。寒いでしょうから停電とか起こっていなければいいのだが。こちらはもう昼間は暑いのですが、まだまだ寒い地方のほうが多いのである。

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むかしむかし、汲桑という奴隷上がりの将軍がおりました。

彼は健康に気を使っていたので、真夏でも眠るときに茵を重ね(布団を何枚もかぶって)寝ることにしていた。

しかし、そのままでは暑いので、

使十余人扇。

十余人をして扇しむ。

十数人に扇であおがせていた。

そして、

不得凉、斬扇者。

凉を得ざれ、扇者を斬る。

それでも暑いときには、怒って扇ぐ係の者を斬り殺したのである。

部下たちの間では次のような「軍歌」が流行った。

奴為将軍何可羞、   奴の将軍たるも何ぞ羞ずべけんや、

六月重茵被狐裘、   六月茵(しとね)を重ね、狐裘を被(き)、

不識寒暑断人頭。   寒暑を識ら、人頭を断つ。

 奴隷が将軍になったからといって何も問題はないのでござる。

 旧暦六月の盛暑のころに、布団を重ねて狐の毛皮の服を着て、

 寒いか暑いかもわきまえずに、ひとの頭を斬り放すだけ。

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明・馮夢龍編「古今譚概」巻十六より。みなさんも暑さ寒さぐらいはわきまえないといけません。

 

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