平成23年5月1日(日)  目次へ  前回に戻る

 

くしゃん!

とくしゃみをいたします。日本がくしゃみをしますと世界の経済に影響いたしますが、わたくしごときのくしゃみは誰かがどこがで誉めてくれている証拠にすぎぬ・・・と思っておりましたら、かつての上司・岡本全勝さんに、HP上で「ぼやいている」とお褒めをいただいておりました。恐縮です。

不真面目かもしれませんが、とにかく毎日眠くてしようがないんですヨ。

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唐・沈汾「続仙伝」という本を開きます(「続仙伝」の書は既に佚しているが、「太平広記」や「類説」など宋代の叢書に採録されているものを見ることができる。ここでは「類説」所収の本文を用いた)

―――と、漢代の夏侯隠(かこう・いん)という隠者の記述が載せられております。

夏侯隠は、

登山渡水、亦閉目美睡。同行聞其鼾声、而行不蹉跌。

登山・渡水するもまた閉目美睡す。同行その鼾声(かんせい)を聞くも、行くに蹉跌せず。

けわしい山道を登ったり激しい急流を渡る途中でも、目を閉じて眠ってしまうのであった。同行者はそのイビキをかいているのを耳にするのだが、それでもつまずきもしなかった。

それで、ひとびとは彼のことを「睡仙」(居眠り仙人)と呼んだものであった。

近代でもそのような能力を持ったひとがおりました。

明の文五峰という文人は町中で急に眠くなると、

以手凭童子肩、曰、好扶持緩行。

手を以て童子の肩に凭(よ)り、曰く、「よく扶持して緩行せよ」と。

おつきの童子の肩に手をかけて寄りかかり、「うまく助けてゆっくり行くのじゃぞ」と命じたものであった。

「あいでちゅ」

童子がゆっくり歩きだすと、

双足不停、鼾声已如雷矣。

双足停まらざるに、鼾声すでに雷のごとし。

二本の足は少しも止まらないのに、五峰先生はもう雷のようなイビキをかいていたものであった。

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馮夢龍「古今譚概」第九より。

このひとたちのような能力がありますと、眠っていてもシゴトもできるのかもしれませんが・・・。

というか、○○人○理○臣も実はこの能力を・・・。

 

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