こだわるわけではないのですが、「やる気まんまん」の原画が盗難されていたのだそうですね。七百枚は既に売られて行方知れずとのことだ。

 

平成21年 4月15日(水)  目次へ  昨日に戻る

ごろんごろん。

帰宅して、寝転がって、乾隆の大学者・趙甌北「簷曝雑記」を久しぶりにひもといていたところ、巻六にいろんな疾病の治療法をメモしたらしいのが残っているので、ためになりそう?なのを少し書き出しておく。

人被火焼、皮肉焦爛、出蟲如蛆者、用杏仁為末敷之、即癒。

ひと火焼を被り、皮肉焦げ爛れ、蛆の如き虫を出だす者は、杏仁を用いて末となしてこれを敷けば、即ち癒ゆ。

やけどを負ったひとが、皮や肉が焦げ爛れてしまい、ウジ虫のようなムシが出てきたら、杏子の種を潰して粉末にしたものを塗れば、すぐに治る。

有老人九十余、某公嘗問何以得寿。答曰、好吃的不多吃、不好吃的全不吃。

老人九十余なる有り、某公かつて問うに、「何を以てか寿を得たる」と。答えて曰く、「好吃的のものは多く吃せず、不好吃的のものは全く吃せず」と。

九十を超える老人がおられた。

某という方がこの老人に、

「どうしてこんなに長生きなされたのか。日ごろ気をつけておられることなどあればお教え願いたい」

と訊ねたところ、老人答えて言う、

「好きな食べ物はあまり多く食べないようにすることが肝心。キライな食べ物は絶対食べないようにするのが肝心」

と。

治溺死者、急以鴨血灌之、可活。

溺死者を治するには、急ぎ鴨血を以てこれに灌がば、活すべし。

溺死した者を治療するには、大急ぎでカモの血を体に振りかければ、生き返るべし。

死んでも生き返る方法があるのです。

治鶴膝風、用碗略鋒破蝦蟇腹、留縫、不可穿、縛置患所。

鶴膝風を治するには、碗略鋒を以て蝦蟇の腹を破り、縫いて留め、穿つべからずして患所に縛り置く。

「鶴膝風」というのがどういう疾病なのか、にわかには分からぬのですが、関節痛と考えておきます。また「碗略鋒」もはっきりとは分からぬので識者の示教を待ちたいが、ここでは「茶碗のかけらの先」と解してみた。

関節の痛いのを治すには、ガマガエルを捕えてきて、茶碗の欠片の尖ったところで、そのハラを裂く。するとハラワタが出てきそうになりますので、糸で縫って留め、ハラが開かないようにして、痛みのあるところに引っ付けて縛っておく。

移時、蝦蟇受毒輙死、再易一枚。不過両三枚即癒。

時を移すに、蝦蟇毒を受けてすなわち死するに、再び一枚を易(か)う。両三枚を過ごさずして即ち癒ゆ。

しばらくそのままにしておきますと、ガマガエル(のハラ)に毒が移って、ガマガエルが死にます。そうしたら、次のガマガエルに替えて、また縛り付ける。かようにして二三匹取り替えるうちに必ず治る。

そういえば、昨夜、帰宅途上に近所でガマガエルを踏んでしまった。

はじめ何を踏んだかわからず

「うひゃあ」

とびっくりしたが、でぶのわしに踏まれた向こうの方がびっくりしたであろう。

わしは本当に

「ごめん、ごめん」

と謝ったのだが、ガマガエルはひょいひょいと跳んで道の向こう側の闇に消えて行った。

・・・ほかにもいろいろ治療法が書いてありますが、病名やドウブツ名を調べるのがめんどくさいので紹介はこんなところに止どめます。男闕気(男の精気が足らん)の場合の薬の記述が多いので、悩んでいたのかも知れませんがそうではないかも知れません。識者の示教を待ちたい。

 

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