平成21年11月19日(木)  目次へ  前回に戻る

唐の崔玄亮というひと、洛陽の郊外を散歩していて、川のほとりで石ころを一つ拾った。

大きさは鶏の卵ほどで、黒く、表面には湿り気があって、何となく気に入って手に玩びながら歩いていたところ、

行一里余、砉然而破。

行くこと一里余、砉然(かくぜん)として破る。

六百メートルほど行ったところで、突然ぽきんと割れた。

「砉」(カク、コウ)は、「韻会」に「骨と皮肉が離れるときの音」という。

石の中からは、

有鳥大如巧婦、飛去。

鳥の大きさ巧婦の如きもの有りて、飛び去れり。

「巧婦鳥」は和名「ミソサザイ」、雀より小さい。

みそさざいほどの大きさの鳥が出てきて、いずくとも無く飛び去って行った。

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この話はこれでおしまい。唐・段成式「酉陽雑俎」巻四より。「物革」(物の変化)という項目に入っておりました。

 

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