平成30年1月13日(土)  目次へ  前回に戻る

逃亡先から。

腹減斎です。ツラいので逃亡中。それにしても肝冷斎はどこに消え失せたのか。

逃亡中の岩窟の中からなのであまり本格的な更新ができません。非本格的にやります。

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唐の時代のことですが、潙山霊祐禅師のもとに仰山慧若というぼうずが入門してきた。

ある日、二人で牧場のウシの世話をしながら、潙山禅師が言う、

此中還有菩薩也無。 

この中にまた菩薩有りや無きや。

「おい、このウシどもの中にも、やはりぼさつはいるのかいないのか?」

仰山は間髪を入れずに答えた。

有。

有り。

「いますよ」

你見那个是。試指出看。

なんじ那个(なこ)を見て是とすや。試みに指出し看よ。

「ほう・・・。おまえはどいつをぼさつだと思っているのか? ちょっと指さしてみてくれんか」

仰山はまた間髪を入れずに言った。

和尚擬那个不是。試指出看。

和尚、那个を擬して是ならずとすや。試みに指出し看よ。

「お師匠さまは、どいつがぼさつではないと思ってらっしゃるのか。ちょっと指さしてみてくださいよ」

「ぶー」

潙休去。

潙、休め去りぬ。

潙山は黙ってしまった。

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「聯灯会要」巻八より。ちょっと気まずくなってツラかったかも。

 

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